3Dプリンター、ノズルの目詰まりでダウン。
 

FLASHFORGE社の3Dプリンターを使っていて、フィラメントをABSのグリーンに変えて間もなく問題が発生した。

プリントを始めて約10分でプリントされない状態になった。見ると、エクストルーダからカタカタと言う音がしている。フィラメントが送り込まれていないのでプリンターをストップさせた。目詰まりが起こったようだ。メーカーのサポートのQ&Aの中に対処法が書かれていたのを思い出した。取りあえずノズルの温度を上げる方法をやってみたが全くうまく行かない。こうなると送り部を見てみるしか無い。

FIG1

FIG2
手前のヘッドが目詰まりを起こした

冷却ファンを外してみた。よく分らないので、押しつけ側の歯車を外してみると歯車の表面に長さ3㎜程度のフィラメントのカスが凝着し、ホルダーとの隙間に挟まっていた。これを除去し、再度組み立ててフィラメントの挿入テスト。状況は殆ど同じでうまく行かない。フィラメントが前に進まない。歯車の後ろのノズルに繋がるチューブの入口にフィラメントが詰まっている様に見える。こうなると次はノズルの方だ。ノズルを外してみると、ガイドチューブの中にフィラメントが入っていた。引っぱり出そうとしたが出てこない。そこで、チューブごと外そうとしたがこれもうまく行かない。しかたなくラジオペンチで無理矢理引っ張って、ようやく外れた。チューブの片側がつぶれた。見てみるとフィラメントが切れて中に入っていた。送りギヤーの後ろで切断したようだ。

付属品の中に予備のチューブが2本あるがこれは消耗品として入っているのかもしれない。そのチューブを取り付けノズルを付け直した。送り歯車を取り付、ここでフィラメントの挿入テスト。うまく入らない。どうやらフィラメントが太いようだ。強く押して入れようとしたりしたので潰れて太くなったのか?太い部分を切ってもう1度やり直し。今度は大丈夫。

故障してから直るまで約4日かかった。1日中やってる訳ではないので実質的にはもう少し短いが、この間、何度エクストルーダの取り付け、取り外しをしたことか。修理中は、もし、壊したらまずいと思いながらやったため、少し慎重になったが、構造が分ればそれ程慎重になることも無い。ようやく修理が終わり、起動してフィラメントを挿入。今度はうまく行った。再びプリントを実行。ところがまたしても問題発生。途中でフィラメントが送られなくなった。すぐに止めてフィラメントを取り出す。フィラメントを調べてみると原因と思われるものが分かった。太さのバラツキがある。数十センチ切って径を計ってみた。規格で1.75㎜に対し、現物は1.65~2.2㎜。この現象は最初の部分だけなのか?

FIG4
エクストルーダ略図
①フィラメント挿入口 ②送り歯車 ③ガイドチューブ ④ノズル

ABSのホワイトの時は詰まりは全く無かったので今回のグリーンで発生したことで少し不安があるが、問題が無くなるまで、もう少し試してみるつもりだが、付きっきりになるのが少し面倒かな。

 

FIG3
(左)ABSホワイト (右)ABSグリーン

 左は正常品。右は太い部分がある不良品。

 

今回、長時間にわたりいじってみて思ったこと。
量産機と考えているなら、少し改善が必要と思う。

◯エクストルーダの取り付け方をもっと簡単に。一度取り付けたら外さないような構造は問題。

◯冷却ファンとかの接続ケーブルが外せるように。繋がっていると、何度も取り外しををすると断線し易い。

○フィラメントが無くなった時に機械が停止するようにする。フィラメントの送りが出来ない時も停止。センサーの設置で解決を。
(追)その後、継続して使用したが、どうやらこれは一定の間隔で起こっている現象らしく、使えないとあきらめた。メーカーにメールを入れて交換するしかないようだ。

追記。
この件に関し、FLASHFORGE JAPANのサポートに話したところ、フィラメントを交換してくれました。またノズルを外す際、ヒータに貼ってある保温用フィルムが破れたためこのことを聞いたところ、800円で販売すると言う事だったので購入しました。オンラインストアで売ってないものはサポートに聞けば良いんですよ。フィルムは消耗品なんですね。それと、細かい部品も単独で購入出来ます。参考に。