旧型MacProの故障によるマザーボード交換。


状況。
MacPro(2006)の突然の故障。起動音が鳴らず、画面が真っ黒のままだ。NVRAMリセット、SMCリセットをしても全く反応無し。キー入力を受け付けない。
詳しく見てみると、電源ボタンを押すと、メモリアクセスをしてから冷却ファンが高速で回り放しになる。ロジックボードの右寄りで1番のPCI EXPRESSスロットの下側にあるLEDが点灯している。よく見るとこれはステータスを示すもので、点灯しているのはCPUのところだ。ネットで検索すると同じ故障例が修理業者のページに載っていて、マザーボードの故障らしいことが分かった。この場合はマザーボードの交換となっていた。
早速余計なものを取り外してテストをしてみることにした。HDD、冷却ファン、グラフィックカード、メモリー、CPUのヒートシンクを取り外した。
CPUを交換してみたが結果は変わらない。コンデンサーとか観察したが問題があるようには見えない。エアーダスターや掃除機でやってみた結果、電源ボタンを押した後にファンが高速で回り放しになるのは無くなったがそれ以上は駄目である。こうなるとロジックボードの不具合、故障と考え、ボードを洗浄して更に続けるか、或いはボード交換だ。確実性から言えばボード交換が良いのかもしれない。別の選択肢として修理業者に頼む方法もあるがかなり費用がかかる。自分でやるのがベターかもしれない。
オークションで中古のボードが出ていたので手に入れ、やってみることにした。ボードは動作チェックをしていないと言うことなのでその分安い。

PH1
マザーボード(取り外し前)左半分 コネクター接続用に撮ったもの

PH2
マザーボード(取り外し前)右半分

マザーボードには15個のコネクターで本体からケーブルがつながっており、一度外して再び繋ぐのは面倒だ。それにしても色々なタイプのコネクターを使っている。箱形のケースの中は作業がしづらそうである。外す前に写真を撮って作業開始。本体の大きさと、ボードの大きさの差があまり無く、取り出しにくい。8箇所のネジを外したがボードはびくともしない。I/Oポート部とコネクター1箇所が邪魔をしている。そこをコネクターを外してカードをずらし、なんとか取り外した。

PH4
取り外したマザーボード

次に購入したボードの取り付け。ケーブルが邪魔で入れにくい。ケーブルを側面にガムテープで固定。何とか入れることが出来た。後はコネクターの接続。写真を元に再現。コネクターは外すのは簡単だが入れる場合、箱形のケースでは見えにくく入れづらい。外したパーツを取り付け、なんとか元に戻し電源オン。起動音が出たので一安心。その後調整して元通りにすることが出来た。


ついでにやったこと。
AirMacカードを前に買ってあったのでついでに取り付け。アンテナケーブルはカードにクリップ式で接続するようになっているがとても小さく、かなり面倒だ。


所感。
筐体はかなり重い。10Kg以上あると思う。
一般的に、PCはカバーはネジ止めでネジを外しカバーを外せば簡単にメンテナンスが出来る。
MacProの場合、カバーにネジ止めが無く、組み立ててから分離出来ないように細工をしている。完全な箱にしている。この考え方はアルミボディーにしたPowerMac G5から始まっている。そのためマザーボードの交換はやりにくい。修理はあくまでもプロの仕事と言う考えか?HDDの交換、メモリーの増設、PCI拡張カードの取り付けに関しては問題は無いが、これはメンテナンス性とは別。
今回、交換を決めるまでにかなり時間がかかった。たまたまボード入手が出来たのはラッキーだった。メンテナンス性の悪さとコネクターの多さがマザーボードの交換をするかどうかの判断に少し影響している。故障から修理完了までかなり時間がかかったのは精神的負担が大きい。